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今日と昨日で入園式、入学式などが行われたよね、 そして当然2人が通っている幼稚園にも新しい子達が入ってくるわけだ そして2人は一つ組があがって少しまたお兄ちゃんに一歩前進 「しっかりするんだよ、2人はおにいちゃんなんだからね」 「「うん」」 そう元気に頷く2人にまた雲雀さんが愛用のカメラで写真を撮っていることは言うまでも無い・・・・ とりあえず、ご入園、ご入学おめでとうございます☆ 雲雀一同より 戻る -
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【からしちゃん】 Twitterのbotの一つ。しゅうまい君の上にちょこんと乗ってる香辛料的なもの。 しゅうまい君の呟きにひたすら突っ込みを返し続ける。 からしちゃんはしゅうまい君の呟きに対するリプから無差別に選んでつぶやいているらしいが詳細はわかっていない。 今日も彼はしゅうまい君と語り合う 名前 コメント
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823 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/27(日) 00 24 14.36 ID Unz0YIGp0 憂「お姉ちゃん、コレどうかな?」 唯「おーいつもとリボンが違う、赤いリボンも似合うね、すごくかわいいよ」 憂「えへへ」 唯「なんかプレゼントについてるリボンみたいだね、もしかして誕生日のプレゼントは憂なのかな?」 憂「え!いや…その、違うよ!プレゼントは別に用意してあるよ!」 憂(本当は私がプレゼントだよ~って言ってみたいけど…恥ずかしいよ…) 感想をどうぞ 名前 コメント すべてのコメントを見る
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吹部からの使者 ドラムロールがクッソ上手い。 白いパーカーを着ている。
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―――― お昼にステーキハウスを開く純ちゃんを想像してしまったので、今日の晩ご飯はサーロインステーキ。 私とは相反して、すっかり冷めてしまったステーキを電子レンジで温め直す。 「……」 ぐるぐる回るステーキ。 お肉を加熱する超能力。 1日1時間のトレーニング。 純ちゃん。 何か、引っかかる。 「……」 チン、とお馴染みの音で加熱が終わる。 2枚目のステーキも温め直そうと振り返ったところで、私は目を見開いた。 電子レンジに入っていたステーキはもちろん温まっている。 問題は、まだお皿の上に置いてあるステーキまで、湯気を放っていることだった。 「……」 お肉を加熱する超能力。 1日1時間のトレーニング。 純ちゃん。 すぐ引いたお姉ちゃんの高熱。 疑ってかかる必要があると思った。 「ういー?」 「あ、ごめんお姉ちゃん」 でも、今はとりあえず食べようかな。 ―――― 「ねえ純ちゃん、いま超能力ってどんな感じ?」 純ちゃんと私が、自然かつ最も長時間に腰を落ち着けて話し合える場。 それは学校でのランチタイムに他ならない。 放課後お茶に誘ってもいいけど、純ちゃんが何か手を打ってくる場合もある。 このタイミングが一番、純ちゃんに考える猶予を与えないはずだ。 私は弁当箱を開くとともに、唐突に切り出した。 「どんな感じって?」 「どれくらい極めたかってこと」 「あぁ……うーん」 純ちゃんは天井を見上げて、軽く考え込む仕草をする。 「だいたい何でも出来るようになったかなぁ。あとは火力を上げるだけって感じ」 はぐらかすような回答だった。何でもできるって言っても、出来ないこともあるはずだ。 「何でもできる?」 「うん。どんなに遠くても見えなくても、何度のお肉がどこにあって、どんな動きをしているのか分かるんだ」 「そしてもちろんそれを温めることもできるよ。一瞬にして、ジュッとね」 「そんなの……流石に無理じゃない?」 あまりにも飛び抜けた能力すぎる。 だからこそ超能力というのかもしれないけれど。 「じゃあ憂、窓を見てて」 「え?」 「いいから」 促されるまま、窓の外に目をやる。 ぽつぽつと雲の浮かぶ青空の遠くを、三羽の黒い鳥がわたっている。 「ふっ」 純ちゃんが体をちぢこめた気配があった。 それに少し遅れて、三羽の鳥がシンクロして墜落し始める。 「……」 私は鳥が煙を上げながら落ちていくのを、呆然と見つめていた。 「はー、成功したっぽいね」 純ちゃんのその言葉で、何が起こったのかを理解した。 本当に超能力を成長させているらしい。 「まぁ今はこんなトコ。私の目的を果たすにはまだ遠いかな」 「そ、そうなの?」 純ちゃんの目標はまだまだ高いらしい。 こんな並はずれたことができてもまだ届かない純ちゃんの目的って、一体何なんだろう。 「……」 私はいつの間にか、純ちゃんを睥睨していた。 「一体、何をするつもりなの? 純ちゃん」 「やだなぁ憂、怖い顔はよしてよ」 そう言われても、私は純ちゃんに優しい顔は向けられなかった。 その理由は分からない。 確かに純ちゃんは無意味に生き物を殺したけれど、普段の私はそのくらいでここまで怒ったりしない。 「答えてよ」 今、これほど純ちゃんにイライラしているのはどうしてなんだろう。 私が純ちゃんのやりたいことに気付き始めているからだろうか。 「憂だって分かってるくせに」 確かに言うとおりだ。私は純ちゃんの目的を、確証はないけれど分かっている。 だからこそ、否定してほしい。 「分からないよ。純ちゃんの考えてること、分からない……」 「……ま、証拠が足りないか」 純ちゃんは泣く子をあやす母親のような目で、私を見ている。 「じゃあ、こうしよっか。私は今晩の7時あたりにトレーニングを始める」 「憂はそのあたりで気を配ってればいいから」 こんなことを言われた時点で、既に嫌な予感がする。 けれど、この問題ははっきりさせた方がいい。 「……約束だね?」 「もちろん。私は嘘はつかないよ」 7時と分かっているなら対応も出来る。 それに純ちゃんは「火力が足りない」と言っていた。 きっと、まだ大きなものは無理なんだ。 それなら今日は、確認のために費やしても大丈夫に違いない。 「さて、せっかくのご飯時に険悪なムードはなしだよ。食べよ食べよ」 純ちゃんは満足げに弁当箱をつつき始める。 今日もアスパラベーコンが入っていた。 ―――― まず用意したのはぴったり時間を合わせた腕時計。 次に、浴槽に冷水をたっぷり張り、氷もたくさん用意する。 それから、体の内側からも冷やせるように、お姉ちゃんの好きなアイスも。 「よし……」 純ちゃんの指定した時間まであと10分。 念には念を入れて、そろそろお姉ちゃんを呼んだ方がいいかもしれない。 私は手を拭くと、リビングに戻った。 「ういー、さっき何運んでたの?」 「アイスと氷。全部お姉ちゃん用だよ」 「私のため?」 お姉ちゃんがこてん、と首をかしげる。 「うん。昨日お姉ちゃん、この時間になると体が熱くなっちゃうんだよね?」 「そうなんだよ。困ってるんだ」 言われて、私は鼻頭が熱くなった。 お姉ちゃんは私のなんにでも気付いてくれるのに、私はお姉ちゃんが困っていることにすら気付かない。 どうして私はお姉ちゃんに何もしてあげられないんだろう。 「だから、すぐ体を冷やせるように水風呂を用意したんだけど……」 「ほんと!? ありがとううい~」 「えへへ、どういたしまして。ほらお姉ちゃん……お風呂場に行こう?」 私は鼻をすすって、お姉ちゃんの手を引いて脱衣所に向かう。 時間は6時53分12秒。服を脱ぐ時間も入れればぴったりというところか。 私はさながら冷蔵室になっているお風呂場の戸を見つめた。 「ういー、服脱いだよー」 背後からお姉ちゃんの声がした。 思わずドキリとする。 「う、うん。そしたら……」 お姉ちゃんの裸を見てしまわないように、目をそらしながら背後に回る。 「熱くなるまでここで待って、始まったらすぐ浴槽に浸かって」 「でもそれまで寒いよ……」 お姉ちゃんが肩を抱きながらブルブル震えていた。 ときどき処理を手伝うから、背中なら見慣れている。まだ、理性がおさえられる。 「じゃ、じゃあ……私が抱きついてよっか?」 抑えられなかった。 「うん、お願いうい~」 「よいしょっと……」 平静を装いつつ、お姉ちゃんの背中に胸を当てて、首に腕を回した。 時計の針を見つめて、興奮を必死に紛らわす。 時刻は6時58分44秒。あとおよそ一分半、裸のお姉ちゃんとこうしていられる。 「あったかいねぇ、憂」 お姉ちゃんは無垢な口調で笑う。 私たちは姉妹だから、お姉ちゃんは裸くらい見られても恥ずかしくないのだろう。 「それにすごいドキドキしてるー」 「そ、そうかな?」 私はお姉ちゃんの首筋に軽く触れた。 とくとくと、いつも通りの脈拍で血が動いている。 私のそれとは比べ物にならない穏やかさだ。 「……ほんとだ」 「……」 時計の針が7時を指す。 「お姉ちゃん、まだ来ない?」 「うーん……」 お姉ちゃんの体は、裸でいるせいかずいぶん冷えてしまっていた。 精一杯暖めようと、私は体を左右に動かして摩擦熱を起こす。 さらに1分が経つ。やっぱりただの杞憂だったんだろうか。 「うう……ういー寒いよぉ」 このままではお姉ちゃんが風邪を引いてしまう。 私はバスタオルも持って、必死でお姉ちゃんを温める。 さらに10分が経つ。もうそろそろ、お姉ちゃんに服を着せてあげてもいい気がしてくる。 「ん……う」 私が安心しかけたところで、お姉ちゃんが細く息を吐いた。 「来たかも……熱くなってきた」 「本当に? 分かった」 7時11分。かなりの遅れはあったけれど、お姉ちゃんの体は確かに温まりだしていた。 私はお姉ちゃんの体を離して、お風呂場の戸を開ける。 「おお、ここも冷えてるね……」 お姉ちゃんはお風呂場に入ると、少し嬉しそうに身を震わせた。 私も後に続く。 「ほえ?」 「氷を入れるのは私がやるから、お姉ちゃんはゆっくりしてて」 「おぉ、そっかぁ」 下心がないわけではない。 けれど、お姉ちゃんが心配なのだって本当の気持ちだ。 氷の浮いた浴槽に肩まで浸かって、お姉ちゃんは気持ちよさそうに鼻歌を歌う。 自分で用意しておいて何だけど、異様な光景だ。 お姉ちゃんは浮いている氷に唇を寄せて、水と一緒に吸いこんだ。 「アイスもあるよ?」 「ん……ぷはっ! うん、ちょうだい!」 理性を突き崩すような台詞を吐くお姉ちゃんに、アイスの袋を破って手渡す。 ぺろぺろとアイスバーに舌を這わすお姉ちゃんを見ながら、私は思考する。 お姉ちゃんが熱を出し始めたのは7時11分。 そして、純ちゃんの宣告した時間は7時「あたり」。 これでは正確な判断はつけられない。 純ちゃんのことだから、11分くらいズレても平気な顔をしていそうだ。 「おいふぃい~」 「……」 この11分のズレはただの遅刻なのか、潔白の証明なのか。 また、判断がつかない。 「……お姉ちゃん、熱っていつもどれくらい続く?」 「1時間ちょっとくらいかなぁ。1時間で終わって、それからすーっと熱が引いていくんだ」 「今までずっと同じだった?」 「そういえば……熱が引く時間は長くなってるかも。でも1時間で終わるのは変わらないな」 1時間。純ちゃんがトレーニングしているという時間と同じだ。 「そっか、分かった」 もし今日もお姉ちゃんの熱が1時間で引いたなら、 私は純ちゃんを引っぱたかないといけない。 お姉ちゃんの裸を見つめてきっかり1時間。 「寒い!」 お姉ちゃんは突如として水から飛び出した。 ばしゃりと冷たい水が跳ねてきたけど、お姉ちゃんの浸かっていた水なら浴びて飲みたいくらいだ。 「あ、ごめんねうい! 大丈夫……?」 「ぜんぜん平気だよ。お姉ちゃん、体拭こうね」 お姉ちゃんにタオルを手渡しながら、私は時計を確認する。 8時11分24秒。 「……」 私は口元を引き締めた。 「ふーっ……びっくりした」 「でも今日は気持ちよかったよ」 髪の水気を拭きつつ、お姉ちゃんはにこりと笑う。 「……」 「ういー?」 「あ、ごめん……何?」 いつの間にかボーッとしてしまっていたらしい。 お姉ちゃんに話しかけられていたのに気付いていなかった。 「水風呂きもちよかったよ。ありがとう」 「あ、うん。どういたしまして」 私は服に付いた水を絞ると、立ち上がる。 「じゃあ私、すぐご飯作ってくるね」 「ありがとぉ~」 台所に向かいながら、私は純ちゃんのことを思う。 もはや純ちゃんが超能力でお姉ちゃんを攻撃していることは間違いなくなった。 「でも……どうして」 スパゲティを茹でつつ、レタスをちぎる。 パスタサラダなら素早く作れる。 8時という時間になってしまった以上、お姉ちゃんもお腹をすかしていることだろう。 「ううん、理由なんていい。純ちゃんを止めないと」 ぶちぶちと細かく、レタスをちぎっていく。 それは怒りでも憎しみでもなく、恐怖と焦りだった。 私は明日、純ちゃんに対してどんな顔をしてしまうのだろう。 「……」 いや、そんなことはどうでもいいんだ。 お姉ちゃんに危害を加えるつもりなら、容赦なんてしていられない。 私はキュウリを切るために握りしめた包丁を、ゆらゆら揺らす。 スパゲッティを茹でている鍋が噴きこぼれてしまった。 3 戻る
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元スレURL 歩夢「かすみちゃんが猫ちゃんになっちゃった!?」 概要 ネコになる(意味深) タグ ^中須かすみ ^虹ヶ咲 ^短編 ^ほのぼの 名前 コメント
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すうじつご! 唯「澪ちゃん、腕組んで歩こ?」 澪「う…まぁ、人目もないし、仕方ないな///」 唯「わーい」ギュッ 澪「///」 澪(唯と付き合うことになって、私は凄く幸せだ。こんな陳腐な言葉でしか表現できないのが悔しいほどに) 澪(ただ一つ、ずっと私を悩ませている事象を除けば、だけど) 憂「あ、お姉ちゃん!」トテトテ 唯「おー、憂だ」 憂「はい、頼まれてた物持ってきたよ!」 唯「おー、ありがとー」ナデナデ 憂「えへへ///」テレテレ 澪「………」 澪(これも一種の嫉妬、なのだろうか) 澪(私の方が、憂ちゃんよりずっと幸せな場所にいるのに) 澪(私は、憂ちゃんみたいに幸せな顔で笑えているのか、不安になる) 澪(というか、なんで憂ちゃんがあんな幸せそうな顔で笑えるのかがわからない) 澪(私という恋人がいて、自分の想いは届かないと憂ちゃんだってわかっているはずだ。なのに…何故?) 澪(……そんなに、唯に尽くす事が幸せなんだろうか?) 澪(……私も、唯に褒められて頭をナデナデされてみたいな…) 澪(…恋人なんだし、頼めばやってくれるだろうけど、それは何か違うよな) 憂「じゃあねーお姉ちゃん。夕食までには帰ってきてねー」トテテ 唯「あいあいさー」 澪「……よし!」フンス 唯「ど、どうしたの澪ちゃん? 急に気合入れちゃって」 澪「うん、唯、何か私にして欲しいことはないか!?」 唯「え、急に何なの?? 私は、澪ちゃんには…ずっと私のことを好きでいてくれたら、それだけで…」テレテレ 澪「うっ…/// そ、そうじゃなくて! 何かこう、行動で! やってほしい事とか!!」 澪「荷物持とうか? 料理しようか? 家までおぶって帰ろうか? 何でもするぞ!」 唯「う、う~ん??? えっと…ごめんね、澪ちゃん……私、恋人なのに、澪ちゃんが何を求めているのかわからないよ…」シュン 澪「あ、あぁ、違う、違うんだ唯……」 澪(違うんだ、悲しい顔をさせたかったわけじゃないんだ。私は、ただ……) 澪「…そういえばこの前、唯に言われたっけ。ハッキリしろって」 唯「…あのときはごめんね? 偉そうなこと言っちゃって」 澪「いや、私が悪いんだ。だから、今度はハッキリ言うから……その、笑わないで聞いてくれ」 唯「うん、澪ちゃんが笑って欲しくないなら、笑わないよう努力するよ」 澪「努力だけか……。まぁ、とりあえず言うけど…、その、な。わ、私にも……」 唯「うん…」ドキドキ 澪「わ、私にも何か命令してくれ! そして、上手くできたら褒めてほしいんだ!」 唯「」ポカーン 澪「……………おーい、唯?」 唯「……えっと、なんで?」 澪「それは、その……あぁもう、喰らわば皿まで、か」 澪「何と言うか…憂ちゃんに嫉妬してるんだよ私は!」 澪「憂ちゃんより私の方が、唯に大切にされてるはずなんだ!」 唯「う、うん…そんなの、当たり前だよ?」 澪「だから! 憂ちゃんにするようなことは、もちろん私にもしてくれるよな!?」 唯「も、もちろんいいけど……えっと、なでなでしたり、おでこにちゅーすればいいの?」 澪「そうなんだけどそうじゃなくて! 私も憂ちゃんみたいに、ごほうびとして欲しいんだ!」 唯「う、うん……わかったよ…うん」 澪「……ああああああぁぁぁ恥ずかしいぃぃぃぃ!!!」 唯「あ、み、澪ちゃんごめんね? 恥ずかしいこと言わせちゃって…気づいてあげられなくて」 澪「…いや、いいんだよ。言わないと伝わらないことって、やっぱりあるよな…特にこんな変なことは」 唯「変かどうかはわからないけど、とにかく聞いたからには任せて!」フンス 澪「う、うん。なんか変な感じだけど…」 唯「じゃあ……よし、澪ちゃん! 家まで私をお姫様だっこしなさいっ!」 澪「………え、ええっ!? それはさすがに恥ずかしい…」 唯「人目は少ないから大丈夫だってー。人が増えてきたら降ろしてくれてもいいから」 澪「で、でも……」 唯「私、お姫様だっこされるのが夢だったの~♪」 澪「あんまり似てないぞ」 唯「ぶー。それよりー、してくれるの? くれないの?」 澪「……ごめんな。元々命令だったな、そういえば。よし、やるよ」 唯「わーい♪」 澪「よっ……と! ん、思ったより軽い…」 唯「…そんなにおでぶさんに見られてたのかな、私」 澪「そうじゃないよ。心の中では、唯の存在は誰よりも重いから」 唯「……なにそれ、ちょっとカッコイイ///」 澪「一度言ってみたかったんだ、キザなセリフ。それより……ごほうび、忘れないでくれよ?」 唯「もちろん♪ っていうか、今ちょっとあげちゃう」ギュッ 澪「わっ、唯、首に手を回すな、危ない――」 唯「――かっこいいよ、澪ちゃん。素敵」フゥッ 澪(ひゃっ!? み、耳元に吐息が……あったかくて、ゾクゾクして…///) 唯「――私、どうにかなっちゃいそう」 澪「あふん」ガクン 唯「……って、ええっ!?」ドサッ 澪「こ、腰が抜けた……って、ゆ、唯!? ごめん、大丈夫か!?」 唯「い、いったぁ~い……おしり打ったぁ~」サスサス 澪「ご、ゴメン! 本当に!」 唯「う、ううん、一応原因は私みたいだし……調子乗っちゃってごめんね?」 澪「い、いや、それは……もっと調子乗って欲しいというか、気持ちよかったというか」ゴニョゴニョ 唯「そ、そう? 澪ちゃん相手だから、憂よりオトナなごほうびというか、ちょっと気合入れてみました!」 澪「……正直、すごく、よかった…」 唯「…ん。じゃあ澪ちゃん、もう一回」 澪「お姫様抱っこ?」 唯「うん。家までちゃんと送り届けてくれたら、もう一回してあげる」 澪「……よし、わかった」 澪(……あ、なんか憂ちゃんの気持ちがわかったかもしれない) 澪(ごほうびという形で、唯に愛情を与えてもらうためなら、何でも出来る気がする) 澪(それに、唯のごほうびは、ちゃんと相手に合わせて考えてくれてる。私のことを考えてくれている) 澪(それは…すごく嬉しい。私は…というか憂ちゃんや私は、自分のことを見てくれているという実感を求めている) 澪(基本的に、どこか寂しがりだから。一人じゃないと思いたいから) 澪(そうか…だから最近の憂ちゃんは) 澪(命令と服従という形ででも、唯との繋がりを求めていたんだ――) …… 憂「」チラッ 憂「ふふっ…澪さん、幸せそう」 憂「お姉ちゃんに尽くす幸せ、澪さんもわかったみたい」 憂「……でも、澪さん、気づいてますか?」 憂「そこは、恋人の居場所じゃないですよ?」 ――平沢唯です。 あれから、私と澪ちゃんは仲良くやっています。私と憂も…だいぶ元通りになりつつあります。 そもそも大前提として。憂は私のことを好きで、それ故にやってくれた、というのがあります。それだけは私にもわかっていました。ですから、本来その事でネチネチと言うつもりはなかったのです。 第一、私が憂に勝てるものが何一つ無いというのは、ずっと昔からわかっていたことです。 ただ、それでも私にだって譲れないものがある。ギー太の腕……ではなく、軽音部、放課後ティータイムの一員としての、平沢唯という人間の居場所が。 憂がギターを弾くこと自体は、私にとってはどうでもいいのです。私のフリをして弾いたことが問題なだけであって。 ――ということを憂に伝えたかったわけですが、まぁ、今となってはどうでもいいかな。だって…… 憂「お姉ちゃーん」ガラッ 律「おや、憂ちゃんだぞ唯」 唯「んー? どしたの憂?」 憂「うん、今日の晩御飯何がいいかな? と思って。何でも言ってね」 唯「うーん、そうだねぇ……明日は休みだし、豪華なもの食べたいねぇ。お鍋とか」 憂「豪華なお鍋……うん、任せて! いろいろ買って帰って片っ端から放り込むよ!」 梓「それって豪華って言うの…?」 律「うちもたまにやるぞ? すげー量になってな、見た目は豪華だぜ? でも、そうなると憂ちゃん一人じゃ荷物持てないかもしれないけど」 澪「……よし、憂ちゃん、荷物持ち、私も手伝うよ」ガタッ 憂「え、いいですよそんな」 澪「いいやダメだ。憂ちゃんにばかり負担はさせられないし、それに回り回っては唯のためだ」キリッ 憂(後半が本音ですよね)ボソッ 澪(もちろんだ。憂ちゃんにばかり点数は稼がせない)ボソッ 唯「………」 律「よっ、カッコイイぞ澪さん!」 梓「好きな人のために、ですか……なんか複雑な気分です」 律「梓は唯も澪も大好きだったもんな~?」 梓「茶化さないでください!」 紬「大丈夫よ梓ちゃん! 私はフリーよ!」バッ 律「なんの! 私もフリーだぞ!」バッ 紬「りっちゃん愛してる! 愛の証にこのパイナップルを受け取って!」ガシッ 律「ムギ! 私のために毎朝沢庵を作ってくれ!」ガシッ 梓「……あれ、私を放置する流れですか?」 唯「あずにゃんが寂しさに負けてツッコミを放棄している…」 澪「とにかく、そういうわけで荷物は私に任せてくれ、唯」 憂「じゃあ料理は私に任せてね、お姉ちゃん!」 唯「……なんで二人とも私に言うの?」 澪「それは……なぁ」チラッ 憂「ですよねぇ」チラッ 唯「…………」 澪「……憂ちゃんには負けない!」ダッ 憂「……澪さんには負けない!」ダッ 律「……なんであいつら、行き先一緒なのに競争してんの?」 紬「唯ちゃんモテモテねぇ。何したの?」 唯「何もしてないよ……たぶん」 とはいうものの、二人が私の『ごほうび』のために争っているのは目に見えて明らかなのですが。 最近はこんなことばっかりです。学校だからこそ二人は『私の世話をしている』という体を装っていますが、家に帰れば命令をねだる可愛い猫さんです。 いえ、むしろねだるというより、餌を取り合う感じでしょうか。猫さんはけんかの多い生き物です。 ……猫さんといえば、あずにゃんには少し悪いことをしてしまった気もします。りっちゃんの言ったことはわりと的を射ていたようで、部活中もどこか寂しげです。 でも、私があずにゃんに抱きつくと澪ちゃんの視線が怖いんです。どうすれば。 梓「っていうか練習しましょうよ……澪先輩だけが頼みの綱だったのに…」 唯「じゃあ、今度私から澪ちゃんに言っておくよ」 梓「えー、唯先輩がそもそもいっつも練習しない人じゃないですか……」 唯「ぶーぶー。今度の部活の時の私は一味違うよ! 今度だけだけど!」 梓「はぁ……来年私が部長になったら練習はちゃんとやらせよう…」 律「言いづらいんだが、その前に部員集めだな……うん、私の責任も少しあるけどさ」 唯「憂には入るように言っとくよー。言わなくても大丈夫かもしれないけど、一応ね」 紬「ふふっ、なんか今日の唯ちゃんはお姉さんキャラみたいね? 頼もしいわ」 唯「そうかなー」テレテレ お姉さんってムギちゃんは言うけれど、実際はもっと濃いものだと思います。 なんていうか…ご主人様? いや、それは言いすぎかな。私と澪ちゃんは対等だから。少なくとも私はそう思ってるから。 そして、憂とも上下関係みたいなのは特に意識してません。あくまで姉妹です。少なくとも今の私は、そう思えるようになりました。 ――澪ちゃんも憂も、私よりよく出来た子なのに、私がいないと生きていけません、と言います。 きっとそれは精神的なものなのでしょう。 でも私は、日常生活的な面から見ても二人がいないと生きていけません。もちろん精神的にも澪ちゃんを失うのは絶対に嫌です。憂でも…嫌だと思います。 それなのに、二人は私に縋るのです。 それは、ひどく歪で、不思議な光景だと私も思います。でも、同時に私の心は充足感を感じています。 歪なのは私の方でしょうか。二人の方でしょうか。頭の悪い私にはわかりません。 ただ、一つだけ言えることは。 澪「……おい、憂! 次は私に譲るって言っただろ!」 憂「あれ、言いましたっけ? 私、お姉ちゃんに似て忘れっぽいんで…ごめんなさい」 澪「この――」 唯「二人ともー、けんかはダメだよ? 私の言うことが聞けないの?」 澪「まさか。私は唯の唯一無二の恋人だからな。何でも聞くぞ?」 憂「私だってお姉ちゃんの世界に一人の妹だもん。何でも聞くよ?」 唯「じゃあ、仲直りして?」 澪「ごめんな、憂。私の方が年上だもんな、譲るよ」ニコッ 憂「いえいえ、私の方こそ。私はずっとお姉ちゃんと過ごしてきたんで、今回くらいは澪さんに」ニコッ ――今日も、私たちはいつも通り、笑顔です。 おわった 戻る
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「う……ぐすっ…なんでだよ、唯……っすん…」 澪は涙を流した。 丸まった背中、震える肩、今の澪は普段の彼女とは程遠く、ひどく弱々しい。 それは、澪が決して他人には見せようとしない姿…… 憂「澪さん」 突然の呼びかけに、ぴくっと反応した澪が涙を拭い、顔を上げる 澪の視線の先には、憂が居た。 澪「憂ちゃん…」 憂「大丈夫ですか?」 澪「……大丈夫」 平静を装い澪が答えると、憂は何も言わず、てくてくと歩き、澪の前に屈んだ。 憂「そうですか…澪さん辛そうですよ?」 首をかしげて、憂が澪の顔を覗き込んだ。 澪「別に何でも無い…」 心を見透かすような憂の瞳に、澪は少したじろいだが強がりをやめようとしない。 それでも、その言葉の端々からは気弱な澪が顔を見せていた。 憂は澪から視線を逸らし、、ふっとため息を吐いた。 憂「でも、泣いてたましたよね……さっき」 澪の瞳にまた涙が浮かんできた。 その涙を見られまいとしたのか、はたまた弱りきった心がそうさせたのか、澪は膝を抱えて顔を隠した。 澪「唯に振られちゃったんだ…」 「……私は魅力……ないのかなぁ……やっぱり……」 重く沈んだ声で澪が呟くと、憂の腕が澪を優しく包んだ。 憂「そんなことないです。澪さんはすっごく魅力的ですよ」 澪の耳元で、憂が囁いた。 澪「……」 憂「本当ですよ?」 ぎゅっと強く、憂が澪の体を抱きしめる。 澪「ありがとう……」 顔を上げた澪が、はにかみながら笑顔を憂に向ける。 すると、憂もまた澪に微笑み返し、そっと澪のほほの涙を拭った。 ~次の日 憂「澪さん良かったら一緒にお昼食べません?」 澪「え?私は構わないけど」 憂「良かった。実は澪さんの分も作って来ちゃったんだ」 憂(澪さん、お姉ちゃんと一緒だと気まずいかなと思ってたんだ) 机の上へと弁当箱を置いて、包みを解く。 白い四角い箱の蓋を開けると 中にはサンドイッチが綺麗に詰められていた。 澪「おおー」 憂「そんな大したものじゃないですよ」 感動の声を上げる澪を見て、憂が言う。 澪「これ、憂ちゃんが作ったのか?」 憂「そうですよ」 「はい、どうぞ」 憂から差し出されたサンドイッチをじっと見つめていた澪が嬉しそうに笑った。 憂「何です?いきなり笑って」 澪「いやぁ、憂ちゃんの手料理が食べられるなんて幸せだなぁって」 憂「…褒めても何も出ませんよ?」 そう言って、憂は少し照れたような表情を見せた。 澪「本当にそう思ったんだよ?」 憂「もう、早く食べて下さいよ」 澪はサンドイッチを掴んで、口へと運んだ。 そんな澪の動きを、じっと見つめる憂。 もぐもぐと口を動かした後、澪がにっこりと笑う。 澪「美味しいよ」 その言葉に憂は、ほっとした表情を見せた。 憂「良かったです」 澪の反応が良いものだった事に憂も満足したようだった。 憂「はい、紅茶もどうぞ」 澪「ありがとう」 「んふふ」 憂「何です?」 澪「だってなんだか私と憂ちゃんが恋人みたい」 嬉しそうな顔を見せながら澪が言った。 憂「えっ…」 思いもよらない澪の言葉に、憂は頬を赤らめる。 澪「このお礼をしなくちゃな」 憂「え?別にいいですよ、そんな大したものじゃなかったし」 澪「駄目だよ、ちゃんとお礼をしないと」 憂「そんな、お弁当くらいで大げさです…」 澪「今度の日曜日って空いてる?」 憂「多分空いてると思いますけど?」 澪「じゃあ、一緒に映画でも見に行かない?」 憂「映画ですか?良いですね」 澪「じゃあ決まりだな」 ~日曜日 澪「憂ちゃんは何の映画が観たい?」 憂「んーっと…」 憂(恋愛物だとお姉ちゃんとの事思い出させちゃうよね…) 憂「じゃあホラー映画にしましょう」 澪「えぇっ?!」 澪(私が怖いの苦手なの知らないのか。ホラー…) 澪(でも観るの怖いって言うの恥ずかしい…) 澪「い、良いねホラー映画。面白そうだ」 憂「良かった」 ~上映開始 澪「うわー!!怖い!!」 澪「もう観るのやだ…。帰りたい…」 憂「大丈夫ですよ。私が隣にいます」 澪「ほんとに…?」 憂(澪さん怖いの苦手だったんだ…何か可愛い) 憂「ハイ、手握ってますよ」 澪「うぅ…。ありがと…」 澪「うわああぁあぁあ!!」 ギュウウッ 澪「ううう、見えない聞こえない。見えない聞こえない…」 澪「はぅぅ…」 ギュウウウゥウッ!! 憂(手が痛い……) ~帰り道 憂「澪さん、怖いの苦手だったんですね」 澪「…実は、そうなんだ」 憂「ご免なさい…気づかなくて」 澪「い、いや言わなかった私が悪いんだ。それに憂ちゃんと映画観れて楽しかったよ」 憂「良かった」 憂「…くしゅん」 憂がくしゃみをした。 澪「寒い?ほら」 そう言って澪が自分のマフラーを憂に巻いてやる。 憂「ありがとうございます」 澪「寒いから、手つなごっか?」 その言葉に憂は澪の顔をじっと見た。 澪「手を繋ぐのイヤだった?」 澪の言葉に憂はふるふると首を横に振った。 憂「じゃあ」 そのまま自然に握られた手は、とても柔らかくて暖かかった。 澪「手、冷たいな」 澪の言葉もその手の感触で飛んでしまいそうになる。 澪「唯ともこうやって良く手を繋いだっけ」 憂「お姉ちゃん、手を繋ぐの好きですもんね」 言った後にハッと気づく。澪と一緒の時、唯の話題は避けてきた。 澪「いいんだよ、気にしなくて」 憂の態度に気づいた澪が優しく声をかける。 一緒に歩いていた澪の足が不意に止まる。 澪「あ、あのさ、憂ちゃん。今日一緒にいて凄く楽しかったんだ。」 「それで、私じゃ駄目かな?」 憂「…………」 憂「…………駄目です」 憂は繋いでいた手を離す。 憂「…澪さん、私にお姉ちゃんを重ねて見てる」 次の瞬間、憂は駆けだしてしまった。 澪はどんな顔でいるんだろう? 澪の心にはどんな気持ちが渦巻いているのか? そう思いながらも憂は止まれなかった。 澪と過ごした時間はとても楽しかった事。 澪が姉と恋人だった事。 澪が自分を好きになった事。 そして、自分も澪に恋をしてしまった事。 そんな思いが憂の頭を巡っていた。 澪「憂ちゃん、待ってくれ」 憂「澪さん?」 澪「違う!私は、私は憂ちゃんが好きなんだ」 ストレートな澪の言葉に頬を赤らめる憂。 憂「で、でも……私なんかで良いんですか?」 澪「憂ちゃんじゃ無いと駄目なんだ」 澪は憂に抱きつく。 頬を赤らめた憂もぎゅっと、澪の背中に手を回して澪を抱きしめる。 そして互いに見つめあい、憂の方から澪にキスをした。 憂「今度から私の事、『憂ちゃん』じゃなくて…『憂』って呼んで下さい…」 澪「………わかった…」 澪は憂から一旦顔を離す。 澪「う、う、憂…」 恥じらいながらも優しい声でそっと、憂の名を呼ぶ。 そしてもう一度キス。 今度は長いディープキス。 憂が澪の唇を舐め、そっと澪の口内に舌を入れる。 それに答えるように澪が憂と舌を絡める。 澪「唯には私から話すよ」 憂「で、出来ればそうして欲しいです」 憂は澪の胸に顔を埋めた。 澪は優しく憂を抱きしめた。 お終い 戻る
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718 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2010/09/13(月) 01 43 02 ID qQSkOH3q0 [1/2] 憂「…買っちゃった…。お姉ちゃんのフィギュア」 憂「…」ジーッ 憂「………」キョロキョロ 憂「だ、誰もいないよね…」 ……… 憂「あぁお姉ちゃんっ…!フィギュアになっても可愛いよぉ///」スリスリ 憂(今はこういうものが好きな人達の気持ちがわかるかも…) 憂(だってこんなに…) 憂「可愛いんだもんっ!」スリスリスリスリ ガチャ 憂「!!」ビクッ 唯「ただいま~ういー!いいもの買ってきたy」 憂「あわわわわわわぉぉぉおおお姉ちゃちゃちゃちゃこっここここれはそそその/////」アタフタ 唯「ほえ?どしたのうい?…あっ、それ私のフィギュア!」 憂「ご…ごめんなさ」ウルウル 唯「いやぁ奇遇だねぇういっ!ちょうど私もさっき憂のフィギュア買ってきたんだよ~」 憂「えっ?」 唯「それがあんまりにも可愛いもんだからついつい頬ずりしちゃってさぁ~」ムフフ 憂「えっえっ…///」 唯「ハァ~たまりませんなぁこのぼでー…」ニヤニヤ 憂「お…お姉ちゃん、実は私も…さっきまで同じ…ことを………っひゃああぁ!?」 唯「でもやっぱり本物がいちばんだよっ!」ムギュー 憂「あ………お姉ちゃん……///」 唯「むふふ~…う~い~♪あったか~♪」スリスリ 憂「///……私も…本物がいちばんだよ、お姉ちゃん…///」 フィギュアの話題が出たので小ネタ考えたら結局いちゃつくだけの話になってしまったぜ… 初めてこういう文章に挑戦してみたんだが変だったらすまん 感想をどうぞ 名前 コメント すべてのコメントを見る はいはい -- (名無しさん) 2010-12-11 02 58 10 同感だな、もっといちゃいt(ry -- (唯憂は素晴らしいとは思わんかね?) 2010-11-12 21 51 57 変じぁないぞそれどころかまだたり(ry -- (名無しさん) 2010-09-22 02 02 36
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ある休日の朝、物音がしたから玄関を開けるとそこに一匹の可愛いワンちゃんがいたのね。小型犬なのかな?犬種はよくわかんないんだけど子犬じゃなさそうな感じでぼくの姿を見るなり駆け寄ってヒャンヒャン鳴くのよ。玄関先で鳴かれるとご近所に響いちゃうから仕方なく迎え入れてしばらくそのワンちゃんと遊ぶことにしたわけよ。 しばらくそのワンちゃんと戯れてたら、なんだか妙な点がいくつかあることに気づいた。 まず頭の横に左右一本ずつハネっ毛があるのよ。幸子ちゃんみたいに。 頭撫でるとフーンって鳴きながらしたり顔するのよ。幸子ちゃんみたいに。 幸子ちゃんって呼んだらワンって返事するのよ。幸子ちゃんみたいに。 あれ?もしかしてこれ幸子ちゃんの生まれ変わりじゃない?いや、幸子ちゃんは生きてるから生き写しか。つまりこれは幸子ちゃん2世なのでは!?ぼくはひらめいたわけよ。 つまりこの犬幸子ちゃんを大切に愛でればいずれぼく好みの幸子ちゃん似の美少女幸子ちゃんが恩返しと称してあんなことやこんなことができるのでは!?現代の鶴の恩返し、紫の上になれるのではないか???ぼくは自分のあまりの頭の回転の良さに心底感服したわけ。 そうと決まればこの幸子犬をこれでもかってくらい愛でるぞ!!まずはディープキスだ!!!!!幸子犬を抱き上げてキスしようと顔を近づけたときだった。 ーーふじえるさん!!!バカなことやってないで早くなんとかしてください!!! ……ん?幸子ちゃんのような声が頭の中に響いたのね。まあ関係ない、今はディープキスだ。更に距離を縮めたときだった。 ーーあーーーもう!!気付いてるんなら止めてください!!ボクです!!この犬はボクなんです!! また幸子ちゃんの声が聞こえた。そこでようやくぼくは気づいたのよ。そうか、幸子ちゃん、ワンちゃんになっちゃったのか。 よし、そうならなおさらディープキスするしかないな!!!キスしようと口を近づけたときだった。 ガブリ、と下唇を噛まれたのよ。突然の激痛に慌てて顔を離して、何するんだと抗議の視線を犬幸子ちゃんに送るけど幸子ちゃんはまた脳内にメッセージを送ってくるのよ。 ーーふじえるさんいい加減にしてください!なんで止めないんですか!このボクがこんな犬にされてしまったんですよ!まずどうにかする方法を考えてください!……うぅ、今のはノーカウントですよね…… チッ、犬になっても幸子ちゃんは幸子ちゃんだったか。安易なセクハラを許してくれない。 仕方無いから念話で幸子ちゃんとこうなった経緯を聞くことにしたわけ。 なんでも朝起きたらこんなことになっていたらしく、両親に見つかったら追い出されるか、運が悪いと保健所に送り込まれるかもしれない。人に見つからないようにこっそり歩きながらぼくの家に来たらしいのね。 幸子ちゃんは犬になってもカワイイからこのままでも全然一向に構わないんだけど、幸子ちゃん自身は早く元に戻りたいらしく、これまでの苦労から一段落ついて泣く余裕が出てきたのか、心のなかでメソメソ泣き始めるのよ。犬だからヒーンヒーンとかすれた鳴き声しか出ないけど。 そんな幸子ちゃんの姿を見てぼくは決意した。 よーし、カワイイワンちゃんになった幸子ちゃんをもとに戻すためにがんばるぞい!ぼくは幸子ちゃんを取り戻すための旅を始めたのであった! ーーーーーーーー そこからの旅は苛烈を極めた。 犬幸子ちゃんのためになるべく人の料理に似せた犬用の食事を作ったり、散歩につれていったり、周りから絶対に見えない専用のトイレを作ったり。幸子ちゃんより大きい犬がやって来たらぼくが四つん這いになって威嚇したりと、次から次へと困難が襲いかかってきたのよ(ちなみにその犬にぼくは30ヶ所くらい噛まれて何十針か縫う羽目になった)。 しかし旅は決して心細いものではなかった。散歩につれてった先で渋谷さんちのハナコに犬幸子ちゃんがめっちゃなつかれたり(ぼくは10ヵ所くらい噛まれた)、太田さんちのアッキーが悟ったような目でぼくたちを見つめてきたり(ぼくは近くの野犬の群れに襲われて80針くらい縫った)、ルナちゃんちのケルベロスが進化して、やってやるワン!ぶっとばすワン!されてぼくがルナちゃんのお友だちになってしまったりと、犬幸子ちゃんの心暖まる交流に、ぼくたちは勇気づけられたのよ。 そして休憩時間にぼくの膝の上で身体を丸めて眠る犬幸子ちゃんを優しく撫でながら、いずれ幸子ちゃんが元に戻った時も、こんな時間が過ごせたらいいなとぼくは未来の展望をぼんやり考えてたのね。今は辛く厳しい時期だけど、いつか希望が見えるはず。ぼくと犬幸子ちゃんはそう信じて旅を続けていた。 そう信じていたはず、だったーー ーーーーーーーー 「ようやく、たどり着いたぞ…………デビルアヌビスーーーッッッ!!!!」 「……喚くな、神の慈恵を拒む愚かな人間よ」 ボロボロの衣服を身に纏った青年が玉座に佇む男を睨む。男は天使のような純白の布を身に纏い、天上の聖霊のような神々しさを感じさせるが、それを覆す程に闇の深い漆黒の毛並みを靡かせた獣の面様が冥府の住人であることを物語っていた。青年は犬頭の男を見詰める。まるで再開を待ち詫びたかのように熱いその視線には、どす黒い狂気と憤怒が溶け合った、確かな殺意が宿っていた。 相対する漆黒の獣人は対照に、家屋に入り込む蝿を見るかのように冷めきっていた。 「デビルアヌビス……早く…………みんなを解放してくれ…………」 「ハッ、それが神に願う言い草か。私が数千年眠っている間に、人間は祈り方すら忘れたらしい」 「早く……魂を、みんなの肉体を……元に戻してくれ…………」 「耳すら腐ったか、愚かな人間め。そもそも人間の魂を犬の身体に移し変えた世界の何を拒む?水を汚し、空を濁らせ、土を枯らし怠惰に生を浪費しながらも、苦痛から逃れられぬ哀れで罪深き人間という器から解き放ってやったのだぞ?滅することすらできたのにも関わらずに、だ」 「それは苦痛の解放なんかじゃない……!戻すんだ、デビルアヌビスっ!!」 「五月蝿いぞ人間風情が。身の程を弁えよ!!!」 犬頭の男が手をかざすと、黒い霧を纏った旋風が青年の元へ疾走する。 数瞬反応に遅れた青年は身を横に投げ躱そうとするがーー 「ぐっ、クッ……!」 右手が黒の風に呑まれーー白骨と化した。 痛みも無く、肉を削られた感覚も、削がれた感覚も無く、一瞬のうちに骨を残して右手を滅されたのだ。指先への経路を失い路頭に迷った血液が腕から噴き出る。 「どうだ?これが"死"だ。痛みも無く、苦しみも無く、甘やかに溶けていくだろう?貴様の様な愚物には惜しいほどの寵愛だが……特別に味わわせてやろう」 玉座から動かず、悠然と青年を見下ろすデビルアヌビス。一方の青年は俯き、白骨と化した右腕を見ていた。普通の人はこの事態を見てどうするであろうか。どのような表情を見せるのだろうか。恐怖するか、狂気に囚われるか、あるいは絶望し諦めるかーー 青年の表情はいずれとも違った。ーー青年は、静かに笑っていた。 「デビルアヌビス、………お前はひとつ勘違いをしている。大きな勘違いをな」 「戯言を。気が狂ったか。狂人の断末魔など、何万と聞き届けてきたわ」 「狂人か……、ああ。お前からしたら狂気の沙汰かもしれないな……この力は!」 青年が叫ぶと同時に、白骨化した右手にゴボゴボと泡立つ様に肉が湧き立ち、元の姿を取り戻したのだ。ーー純白のクロスボウを携えて。 「貴様、その肉体……既に……」 「ああ、捨ててきた。天の力を得るためにな。俺はもう人間じゃない、大天使チエリエルより力を賜りし、天使になったんだ。俺の名はふじえる!"熾天使"、ふじえるだ!!!」 ふじえるは名乗りながら、雨の中倒れた一人の少女の姿を思い返した。 ーーふじえるさん、あたしが大好きだったこの世界を、どうか取り戻してきてくれ。加蓮と、みんなと、また人として笑いあえる世界にーー (神谷、奈緒……) ふじえるは静かに心の中で呟いた。この道中で斃れた仲間たち、犬に変えられた仲間たち、そして、輿水幸子。もはやこの旅は自分一人の旅ではない。みんなの願いが託されている。最後、デビルアヌビスを滅ぼしさえすれば。 しかし元人間の身で神殺しを行えばその罪が魂に降りかかり裁きを受けるだろう。だがそんなことなど些末なことだ。熾天使☆ふじえるは輿水幸子を取り戻すための長き旅に終止符を打つため、デビルアヌビスへ翼を広げ突撃した。 ーーーーーーーー その後なんやかんやあって人間に戻った幸子ちゃんと再会してなんやかんや結ばれ、なんやかんやで結婚しました。めでたしめでたし。